各都道府県メニューから「感染症衛生管理・標準予防策店」登録サロンを検索できます。
スタンダード・プリコーションとは、医療現場・介護現場など適用される感染予防策で、標準的予防措置策とも呼ばれます。感染症の有無に関わらず、あらゆる利用者・関係者に対して普遍的に適用される予防策です。「汗を除くすべての血液、体液、分泌物、損傷のある皮膚・粘膜は感染性病原体を含む可能性がある」という原則に基づき、手指衛生や個人防護具(マスクやガウン他)の着用など感染リスクを減少させる予防策を示しています。公衆衛生/国家資格業である理容店・美容店においては、理容師法施行規則及び美容師法施行規則を遵守した上で、HIV・ 肝炎ウイルスなどの血液感染症衛生管理を日本衛生管理協会における講習知識に基づいて実施している店舗といたします。
Special WebLink

登録店のシザースバッグ使用に関する見解

シザースバッグ(通知にはシザースケースと明記されておりますが、ここでは腰からぶら下げるバッグ状のものとしたほうが一般の方にはわかりやすいのでシザースバッグとします))においては別記の「厚生労働省健康局生活衛生課長通知」による見解があり、要約致しますと下記の通り。
 

  • 使用中(未消毒)の道具(鋏・櫛・クリップ・カミソリ)をバッグ内に収めた時点で感染症汚染の可能性あり
  • 皮[革)/袋状の構造は、入り込んだ感染症に関わる菌/ウイルス 等の確実な除去は困難であり温床となる。

 
使用に関しては「禁止」はしてませんが、国家資格である理美容師の責任においての使用を認めております。使用方法については下記の通り。
 

  1. 消毒した道具(鋏・櫛・クリップ・カミソリ)を収めた汚染されていない(注1)シザースバッグを用いて施術した場合、使用済の道具はシザースバッグに戻さずに、御客様毎の清潔な容器に置いて施術を行う。施術後には、未消毒の道具は消毒を行い汚染されていないシザースバッグに収納する。
  2. 消毒した道具(鋏・櫛・クリップ・カミソリ)を収めた汚染されていない(注1)シザースバッグを用いて施術した場合、使用済の道具は使用毎に理容師法施行規則及び美容師法施行規則に規定している消毒を行い、収納すること。
注1:感染症衛生管理処理をおこなった道具

1の場合は、使用済の道具(鋏・櫛・クリップ・カミソリ)を置くスペースがある事から、シザースバッグを使用する意味がないと考えます。

2の場合は、間違いなく使用毎に「御客様毎の消毒」ではなく「使用毎の消毒」をしなければならず、その手間を考えると余程の使用理由がない限り、懐疑的と言わざるをえません。事実、殆どの理美容店でのシザースバッグ使用に関して、これを読んでいるお客様の方が冷静に「やってない」と判断するのではないでしょうか?

日本衛生管理協会としてはシザースバッグの使用法を「全面否定」しているわけでなく、Step02では訪問出張先などでの「シザースバッグの使用法」に触れております。ただし、その方法においては正しい衛生管理知識を持った上で実行すべきであり、「そんな使い方があるんだ」的な安易な普及元にはなりたくありません。ですので、施術環境による感染症リスク回避および御客様への安全性の差別化としても、日本衛生管理協会は専用台による感染症衛生管理を推奨しております。シザースバッグにつきましては、製造販売しているメーカーではなく、使用している理美容師の「公衆衛生業」としての責任が問われることかと思います。これを読んでいる「お客様」は、通われている理美容店でシザースバッグを見かけた場合に、「お客様毎」ではなく「使用毎」に鋏や櫛を理美容師がどのように処理しているか注目してください。そのお店の「安全・安心」への意識が浮き彫りになるかと思います。

 

別記
理容所及び美容所において使用する器具類の衛生管理の徹底について
(平成21年6月18日)
(健衛発第0618001号)
(各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生労働省健康局生活衛生課長通知)

理容所及び美容所における衛生管理については、「理容所及び美容所における衛生管理要領について」(昭和56年6月1日環指第95号厚生省環境衛生局長通知。以下「衛生管理要領」という。)を、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言として示しているところであるが、理容所及び美容所において使用する器具類の衛生管理が不適切な事例が見受けられることから、下記に留意のうえ適切に器具類を使用するよう、貴管下営業者に対する周知及び適切な指導方よろしくお願いする。

理容師法及び美容師法では、感染症の予防という観点から、皮膚に接する器具類は必要な消毒を求めており、また、衛生管理要領では、間接的に皮膚に接する器具類を介して消毒した器具にウイルス等を付着させてしまう可能性があることから、間接的に皮膚に接する器具類に対しても消毒を求めているところである。ついては、シェービングブラシ、はさみ等皮膚に接する器具類及びシェービングカップ等間接的に皮膚に接する器具類については、その種類に応じ、衛生管理要領に掲げる消毒方法で確実に消毒するよう徹底すること。
 
特に、施術中に腰やベルトなどに下げてはさみ等器具を収納する革製等のケース(以下、「シザーケース」という。)は間接的に皮膚に接するため消毒する必要があるが、器具を収納する部分は細い筒状であり、また、使用されている革の裏側(床面)は細かな繊維の集合体であることから、器具を収納する部分の確実な消毒が難しいものと考えられる。このため、施術中に器具を消毒せずにシザーケースに収納し、又はシザーケースから取り出した器具を消毒せずに使用すると、シザーケースを介しウイルス等の感染のおそれがある。したがって、シザーケースの使用については、その材質及び構造等を踏まえ十分な衛生措置を講ずるよう徹底すること。
 
なお、衛生措置を講じた使用方法としては、施術中、使用している器具を消毒した後にシザーケースに収納し器具を消毒してから使用する、又は、使用している器具はそのままシザーケースに収納せずに専用台等に置き、施術終了後に消毒を行った上でシザーケースに収納するといった方法が考えられること。